2011年12月 2日
プリンタといえば、白い紙に印刷するコピー機しか知らない記者。「立体物を印刷するってどういうこと??」と考えながら、初めて一般公開されるという3D(立体)プリンタ『Eden』の実力を確かめるために、千葉市科学館へ行ってきました!
千葉市科学館は千葉駅からほど近い、『Qiball(きぼーる)』という施設の7~10階にある、先端技術や自然科学、宇宙、地球環境などを体感できる科学館。この9階「テクノタウン」内の「テクノショップ」というコーナーに『Eden』は展示されていました。
さっそく覗いてみると、ガラスケースに入った頭蓋骨や手首、恐竜の模型が目に飛び込んできます。
「3Dプリンタは、もともと工業用の試作品などを作るのに開発されたものなんです。それが近年では、建築・医療・教育など幅広い分野で活用されるようになりました。とくに医療では欠かせない存在となっています」(千葉市科学館 鴨田さん)
事故や病気の治療の際、患部がどのようになっているのか確かめるためには、実際に切ってみなければわからないことが多々あります。そのようなとき、手術をする前にCTやMRIで患部の画像を取り込み、3Dプリンタを使って模型を作るのだそう。そうすることで、予め「どこが損傷しているか」「どこに腫瘍があるのか」を知ることができるため、治療がスムーズに進むのだそうです。
では、実際どのように立体物が印刷されていくのでしょうか?
「まずはコンピュータの中に3Dのデータを作ります。プリンタがそのデータを読み込んだら、液体の樹脂を少しずつ吹き付けて紫外線ランプを当てて固めていきます。それを何回も繰り返すんです。この『Eden』は1回の樹脂散布がたった16μmなので、約1cm作るのに1時間ほどかかるんですよ」(鴨田さん)
『Eden』を使うと、コンピュータでデータが作れるものならどんなものでも形にすることができるというから驚きです。
展示会場には、人間大に造型されたウルトラマンゼロの姿も。この1体作るのに何時間かかるのか想像することもできませんが、その完成度の高さにはため息が出るばかり。
最先端の技術を見せ付けられたこの3Dプリンタ。通常は数百万円と高額なこともあり、日本ではまだ法人利用がほとんどですが、なんと海外ではすでに10万円ほどの家庭用も発売されているんだとか。縦横約30cm、高さ約40cmとコンパクトながら、栓抜きから食器、哺乳瓶などなど、家庭で使用するほとんどのものを作れるそうです。
その他、イギリスの大学でチョコレートを使った3Dプリンタが開発されるなど、3Dプリンタの世界は夢が広がります。
千葉市科学館では、2012年4月10日まで『Eden』の展示を行っているそうなので、ぜひ親子で最先端技に触れてみてください。
☆取材協力:千葉市科学館