2011年12月 9日
むかしむかし、ある山に人間と仲良くなりたかった赤おにがいました。しかし、人間たちはそんな赤おにを信じてはくれません。落ち込む赤おにの元に来た友人の青おには、人間と仲良くするためのある策を赤おにに伝えました......。
このお話、どこかで聞いたことはありませんか? そう、これは日本のアンデルセンとも呼ばれる浜田広介氏が残した名作童話『泣いた赤おに』のストーリーです。記者も幼少の頃、この話を読んで幼いながらにどこか切ない思いを感じたのを覚えています。12月17日に公開される3DCGアニメーション映画『friends~もののけ島のナキ』はまさにこの『泣いた赤おに』が原作となっている作品。"もののけ"と"もののけ"、"人間"と"もののけ"の友情を描いた感動ストーリーとなっています。
制作を手がけたのは、『ALWAYS 三丁目の夕日』、『SPACE BATTLESHIP ヤマト』などのヒットを飛ばした山崎貴監督と『クロックタワー3』、『バイオハザード0』のCGディレクションを担当した八木竜一氏。世界最高レベルのCG技術と実写映画のノウハウが融合されたダブル監督体制で作られた作品です。
プロット(あらすじ)を書いた山崎監督は、『泣いた赤おに』を読み返すのではなく、「子どもの頃に受けた印象を思い出して書いた」のだそう。そのため、ストーリーには大胆な肉付けがされていますが、不思議なことに原作で描かれていた精神性は失われず、むしろそれ以上に心に残る展開となっていました。
「アフレコ」ではなく、「プレスコ」で命を吹き込む
ストーリーの中心となる赤おにの「ナキ」には香取慎吾、青おにの「グンジョー」には山寺宏一、コミカルでユニークなもののけ「ゴーヤン」には阿部サダヲと豪華な面々がキャスティングされた本作ですが、これまでの日本アニメとは大きく異なるのが、キャラクターへの声の吹き込み方法。現在の日本のアニメーションは画を先に完成させて、声を後で吹き込むアフレコが主流です。ところが、『friends』ではその逆に、先に音声の収録を行い、それに合わせて画を制作する「プレスコ」という方法を使ったのだとか。それによって、キャラクターたちの口の動きを台詞にあわせて自由に変えることができる上、声優たちのアドリブを活かし、演技の際の動きや表情も画に反映できたのだそう。キャラクターと声の違和感が一切なく、まるで本当に生きているかのように感じたのはそのためだったのかと納得です。
記者が個人的にファンになったのは、もののけの島に迷い込んだ2歳の男の子「コタケ」を担当した新堂結菜ちゃんの声。ナキと離れ離れになりそうなときの「なぁきぃ~...」という涙声やナキやグンジョーにあやしてもらったときの「キャッキャッ!」という笑い声には胸キュンでした。
個性的なキャラクターがイキイキと描かれ、笑いと深い感動を与えてくれる本作。大人にも子どもにも、大切なことを教えてくれる作品です。
※最後に、この映画を観ようと思っている皆さんにご忠告! ハンカチは必須です!!(記者は嗚咽が出そうになるほど泣いて、ハンカチを忘れたことを激しく後悔しました...)
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